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取締役会を設置するメリット・デメリット。小さな会社に取締役3人+監査役1人は必要か?

2016年7月10日

今回は、取締役会を設置するかどうか?また、取締役会を設置するメリット、デメリット

について考えてみました。

 

旧商法では、大会社でも、どんなに小さな会社であっても同じく取締役は、

3名以上が必要とされ、取締役会の設置も義務づけられていました。

 

しかし、会社法の制定により、現在は、制限が緩和されました。

 

これによって、

 

(1)取締役1名での会社設立が可能となりました。

 

(2)取締役会を設置しなくてもよくなりました。

 

(3)監査役を置かなくてよくなりました。

 

この結果、現在は、取締役会を設置する会社と、取締役会を設置しない会社の

いずれかを選択できるようになりました。

 

これによって会社の組織の「機関設計」を弾力的にできるようになったわけです。

 

 

【取締役会設置会社とは?】

 

「取締役設置会社」と「取締役会非設置会社」の特徴点について具体的に

見て行きましょう。

 

 

(1)「取締役会非設置会社」

 

・取締役は1名以上が必要。

(社長1名のみでも大丈夫ということです。)

 

・監査役は不要。

 

・株主総会が、会社のほとんどの事柄を決定できます。

 

・株式譲渡制限会社のみ取締役会を設置しないことが認められています。

 

 

(2)「取締役会設置会社」

・取締役3名以上、監査役1名以上必要。

 

・役員報酬の負担が出るため開業・会社設立したばかりの法人様に負担が出ます。

 

・会社の業務執行の多くを取締役会で決定できます。

(株主総会でしか決議できない重要なもののみ株主総会で決議することとなります。)

 

・取締役を依頼する時には、法的な責任が発生する面には留意が必要です。

 

【取締役会設置会社のメリット】

 

(1)経営の迅速化が期待できます。

実務執行に際して、株主総会の決議によらず、取締役会で多くの決定事項を

決議することができます。経営判断の迅速化が期待できます。

 

(2)親会社の意向を経営に反映させることができます。

会社設立した当初から親会社等の管理下にある会社の場合、親会社の意向を

経営に直接反映させる必要があります。

 

このため、子会社へ役員を送り込む場合があります。

 

こんなケースでは、会社設立当初から取締役会設置会社でスタートすることが

望ましいでしょう。

 

取締役会設置会社とするかしないかは、実務上、

 

どちらにしても会社置かれた状況によって、ふさわしい機関設計を作ることが

大切と言えるでしょう。

 

 

(3)対外的な信用力向上が期待できること(企業統治の側面から)

取締役会がある会社は、対外的に、企業統治の面で信用度が上がること。

 

また、監査役に、税理士や公認会計士等の税務会計の専門家が就任する場合、

申告書・決算書の信憑性が高まることがメリットと言えるでしょう。

 

対外的信用を重視する場合、当初から一定の陣容がある場合

会社を大きくしていこうという考え方の場合に向いていると言えそうです。

 

 

(4)取締役の牽制機能が期待できる。

特定の取締役の専断を防止することができる。

 

 

【取締役会設置会社のデメリット】

 

(1)3名以上の取締役を置くことによる役員報酬が発生すること。

また、取締役としての法的な責任があることは無視することができない

点と言えるでしょう。

 

(2)監査役が必要となること。

取締役会設置会社は、監査役1名以上が必要とされています。

このため取締役の他に監査役を設置する必要があります。

 

取締役会を設置すると、株主のチェックには限界があり、監査役が取締役を

監視する役割を負うこととなります。

 

(3)取締役が辞任する場合、代わりの人を探さなければならない。

例えば、会社設立時から取締役3名でスタートした取締役会設置会社の取締役

のうち1名が辞任した場合に、

 

取締役会設置会社では取締役3名以上を満たさなければなりません。

 

このため欠員を解消するため「代わりの人」を探さなければならない

という問題点があります。

 

役員は常に退職する可能性を念頭に置いておく必要があるでしょう。

 

 

(4)取締役会を定期的に開催しなければならないこと。

 

(5)取締役会議事録を作成し保存する必要があること。

 

 

【まとめ】

 

(1)「社長=株主」の実質1人会社の場合など、社長1人を中心とした、

小さな組織でいく場合は、

 

名目的な取締役を設置するメリットは少なく、

会社設立当初から、あえて取締役会を設置する必要性は少ないでしょう。

 

これに対し、

 

(2)構成する人数も多く、会社設立した当初から多くの出資者、事業基盤を持つ会社や

会社を大きく育てていく明確な方向性がある場合などは、

 

将来に備えて、会社設立した当初から取締役会を設置し、陣容を整備しておくことが

向いているケースと言えるでしょう。

 

また、

 

(3)会社の規模の拡大に合わせて、取締役を増員し、取締役会を設置することも考えられます。

 

取締役会を設置するかどうかは、以上を勘案し、会社の状況、将来像を見据えて

決定することが重要と言えそうです。

 

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