- 「5つの利益」の意味とは!?試算表から会社の「稼ぐ力」を確認する。
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2016年9月20日
損益計算書(PL)には「5つの利益」があるのをご存じでしょうか。
この「5つの利益」は、会社の「稼ぐ力」を異なる視点から見た、それぞれの
異なる「意味」を持っています。
損益計算書を見る上でのポイントである、この「5つの利益」について確認して
みましょう。
試算表をしっかり読み込むことができれば、それを会社の次の打つ手に活かすこと
ができます。
【5つの利益とは?】
(1)売上総利益(※一般的に粗利(あらり)と呼ばれます。)
売上総利益=売上-売上原価
(2)営業利益
営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費
(3)経常利益
経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用
(4)税引前利益
税引前利益=経常利益+特別利益-特別損失
(5)当期純利益
当期純利益=税引前利益-法人税等
【それぞれの利益の「意味」】
<売上総利益>
すべての利益の源泉と言ってよい利益です。
最もベーシックな利益が売上総利益と言えるでしょう。
原価率が高い(粗利益率が低い)と、売上総利益が小さくなります。
つまり、売上総利益が小さすぎると、いくら経費を減らす努力をしても、
経常利益や税引前利益を改善するためには限界があります。
これは、この売上総利益(粗利)以上に経費を使わなければ会社をやって
いけることを意味しますが、
例えば売上総利益が小さいと、いくら経費を節約しても収益改善が難しいため、
原価率が高い等の問題がある場合などには、売上総利益がポイントとなります。
一方、売上総利益が仮に赤字の場合には、事業を継続することが困難な状態を
示していると言えるでしょう。
<営業利益>
本業の稼ぐ力を示す利益です。
本業でキチンと利益をあげているかをみるためには「営業利益」を見るのが
基本です。
売上総利益から販売費及び一般管理費(売上を上げるために支出した給料、
広告宣伝費、地代家賃など)を控除した後の利益です。
<経常利益>
会社の本当の力を示す利益と言えます。
本業によって稼いだ利益に金融収益、費用を合わせた、「経常的」に
発生した利益を示しています。
経営全体が「儲かっているかどうか」を判断する場合はここを見ればよいと
言うわけです。
経常利益は金融収益や本業以外の「副業で稼ぐ力」を見るという側面もあります。
借入金が多い会社では、営業外費用である支払利息が多いため、経常利益が
重要な指標となるでしょう。
<税引前利益>
税引前利益は、税金を課税する前の利益、つまり純粋な当期の活動の結果を
示す利益です。
経常的に発生した利益(経常利益)に臨時的な利益をプラスし、臨時的な費用を
マイナスしたものです。
<当期純利益>
会社の最終的な利益を示す利益です。
ここが多く残った場合は、株主に対して配当することができます。
本業は良くないのに特別利益が計上されていて利益が大きく見える場合も
ありこんな時は注意が必要です。
上記のように、損益計算書のそれぞれの利益を基に、経営のどこに手を
打つべきか検証し、会計を経営に活かすことこそ、定期的に経理処理を
するメリットと言えるでしょう。
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