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発生主義と現金主義の違いとメリット・デメリットとは?

2016年9月17日

会計処理の方法には発生主義、現金主義という2つの方法があります。

 

この2つの特徴について確認してみましょう。

 

 

≪現金主義とは?≫

収益・費用を現金の受け渡しの時点で認識する会計基準です。

 

このため、試算表上、「収入-費用=利益」として表示されることとなります。

つまり「おこづかい帳」と同じ原理ということです。

 

 

≪発生主義とは?≫

発生主義とは、現金主義とは異なり、現金の収入・支出と関係なく収益や支出の「事実が

確定した時点で」収益・費用を計上する基準です。

 

それぞれ具体例で確認してみましょう。

 

 

【具体例】

9月20日に商品100,000円を引き渡し、代金が10月31日に入金した。

 

<現金主義>

9/20  仕訳なし

10/31 現   金100,000/  上100,000

 

<発生主義>

9/20  売掛金100,000/  上100,000

10/31  現   金100,000/売掛金100,000

 

上記のように

現金主義の場合・・・★10月に売上として計上される

発生主義の場合・・・★9月に売上として計上される

 

 

≪現金主義のメリット≫

現金主義は、平たく言うと通帳で利益を計算することができる会計基準です。

 

つまり、複雑な収益・費用の計上基準によらないで簡便に経理処理することが

できる方法と言えるでしょう。

 

 

≪現金主義のデメリット≫

現金主義により作成した試算表は、入出金による現預金の入出金の状況を示して

いるに過ぎません。

 

現金主義では、物を販売したりサービスを提供したタイミングでは売上は計上

されないのです。

 

このため経理処理は簡単ですが、試算表上、当期中にいくら利益が出ているのか、

あるいは損しているのかが、その時点の試算表を見ても表示されない点がデメリット

と言えます。

 

このため、今のままでいくと決算でどれくらい利益が出るのか、税金をいくらくらい

納付しなければならないのかという予測が難しいというデメリットがあります。

 

 

≪発生主義のメリット≫

発生主義により経理処理すると、月々の正しい損益を計上することができます。

 

直近まで発生主義により適正に経理処理していれば、算出された利益を確認すること

により、節税対策や税金の資金繰り対策を取ることも可能です。

 

また、売掛金、買掛金の把握により資金繰りの状況認識も可能となります。

 

 

≪まとめ≫

経営判断を誤らせないためには、本来は発生主義が正しい方法と言えますが、

何と行っても手間が増える点がデメリットです。

 

ただ、事業規模や季節変動の少ない業種や、売掛金、買掛金が少ない業種に

ついては、厳密な処理をする必要性が少ないケースもあるでしょうし、

 

小さな会社なら、期中は現金主義、決算時に発生主義に修正する方法も

選択肢となる場合もあるでしょう。

 

決算・申告上は、適正な所得計算を行う必要があり、発生主義は必須となりますし、

期中処理についても理想的ですが、

 

期中の処理は、事業の規模や業種等に応じて「費用対効果」を勘案し、自社に合った

方法を取っていくことがポイントと言えそうです。

 

渋谷区桜丘町の福中税理士事務所では、これから起業される法人様の日々の税務会計

から経理・決算まで親身に対応させていただきます。

 

 

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