「勘定合って銭足らず。」利益と資金のズレ

2016年3月23日

「もうかっているんだからお金があるはず」は錯覚であることが多いです。

 

お金がない理由は、単純に売上が掛け取引であるため、現金取引と異なり、

代金が遅れて入金するためです。

 

【現金売上の場合】

例えば、商品を50万円を現金で仕入れて、現金で100万円販売すると

50万円の利益が出ることとなります。

 

この場合、現金残高は50万円となり、利益と現金にズレは生じず、

「利益=現金」となります。

 

【掛け売上の場合】

これに対し、商品50万円は現金仕入れは同じとして、仮に代金入金が

翌月末の契約だと仮に期末に「掛け」販売したとすると、

 

決算時点で既に販売しているため、100万円売上高に計上されています。

しかし、売上代金は1円も入金されていません。

 

通常、売上代金が後になる、この時点の「ズレ」が資金繰りが悪化する

「原因」となります。

 

ここに仕入れ資金などが入ってくると、この「ズレ」を補うための

「運転資金」が重要な意味を持つこととなります。

 

しかし、資金繰りがドンブリ勘定になっている会社は意外と多い印象が

あります。

 

「利益が出ている」ことと「お金があること」の違いを創業時にしっかり

認識しておかないといつか資金繰りに支障をきたし、最悪の場合、黒字倒産

もリスクもあります。

 

仕入代金が先行する業種では、売上が順調な時ほど資金繰りを圧迫する

こととなり注意が必要です。

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