- 法定調書とは?!起業したら知っておきたい法定調書作成のポイント
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2017年1月8日
法定調書とは、平たく言うと、税務署が、その年1月~12月までの間に
「誰が誰にいくら支払ったか」
が分かる資料を法人に提出させることによって申告もれを捕捉できるようにしている
ものです。
起業したばかりの会社さんの場合、聞きなれない書類ですが、期限がある提出物ですので是非
知っておきましょう。
この法定調書によって、税務署は、法定調書を通じて納税者が正しく申告しているか
どうかを確認することができるようになっています。
法定調書の主たる記載対象は、下記の5つです。
(ただし、通常は(1)給与(3)報酬(4)支払家賃
が中心となるでしょう。)
(1)給与
(2)退職金
(3)報酬
(4)支払家賃
(5)支払仲介手数料
(6)不動産譲り受け
法定調書は、「支払調書」及び「支払調書」を集計した「給与所得等の法定調書合計表」
からなっています。
そして、
・提出期限・・・翌年1月31日
・提出先・・・所轄税務署
となっており、
法人が自社で作成、提出する場合、年末調整に続いて年末年始の作業となること、
給与支払報告書、償却資産申告書とともに同じ1月31日が提出期限であること
も手伝って、
経理担当者の方にとっては、この時期、負担の重たい作業です。
≪法定調書作成のポイント≫
(1)提出する源泉徴収票、支払調書については、提出するものについては金額など
「提出要件」が定められています。
(下記にまとめさせていただきましたのでご参照下さい。)
(2)なお、源泉徴収票や支払調書の提出要件を満たさない場合であっても
法定調書合計表には合計額の記載が必要であるため集計が必要であること。
(3)支払調書の提出要件となる支払金額の判定上、消費税を含めて判断しますが、
消費税を区分されている場合は、消費税を含めないで判断することもできます。
(4)平成28年以降、マイナンバー制度の制定に伴い、外注先の個人事業主等
から個人番号や本人確認の収集が必要となっていること。
一度だけ頼んだ報酬の支払先や、事務所の大家さんなど日頃接触があまりない
方から資料をもらわなければなければならない点は面倒な点と言えます。
早め早めに対応することが大切なポイントと言えそうです。
≪源泉徴収票の提出要件≫
法定調書合計表に添付する源泉徴収票は、「年末調整をしたものかどうか」、
「役員かどうか?」を基礎に提出の基準となる金額が異なっています。
【年末調整をしたもの】
□役員・・・給与等の支払金額150万円超
□従業員・・・給与等の支払金額500万円超
【年末調整をしなかったもの】(乙欄など)
扶養控除等申告書を提出した方
□退職者等・・・250万円超(ただし役員の場合50万円超)の者について提出
が必要です。
□給与2,000万円超のため年末調整しなかった者
・・・すべての者について提出が必要です。
□扶養控除等申告書を提出しなかった者
(乙欄、丙欄適用者)・・・50万円超
≪支払調書の提出要件≫
支払調書のうち代表的なものは下記のものです。
【報酬、料金及び契約金、賞金の支払調書】
□税理士、弁護士等に対する報酬・・・支払金額5万円超のもの
□作家や画家などに対する原稿料、講演料など・・・支払金額5万円超のもの
【不動産の使用料の支払調書】
同一人に対し支払金額15万円超のもの(法人に対するものについては権利金、更新料のみ)
【不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書】
同一人に対し支払金額15万円超のもの
【不動産の譲り受けの対価の支払調書】
同一人に対し支払金額15万円超のもの
提出範囲が提出する内容に応じて細かく分かれていますので、提出もれがないようご注意下さい。
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